11月6日 51分目の価値
事実上の優勝決定戦となった「サンフレックス」戦は1-4での敗戦に終わり
東北クラブユース新人戦・福島県大会は3位の結果で幕を閉じた。
4失点はしたが、DF陣を責める気は微塵も無い。
ミーティングでも話はしたが、彼らのプレーにはかなりの評価をしている。
50分もの時間、自分の力を上回る相手に対し一瞬の隙も与えようとせず
全神経を集中し最後までやり切ってくれていた。
これは、なかなかやれることではない。
失点の場面で地面を叩いて悔しがったのも、強い責任感が生まれていた証拠である。
スピードで振り切られ失点した場面、自らのミスで失点した場面、マークを外され競りきれずに失点した場面、全て自分の精一杯を上回られたプレー。
でも、“仕方が無い”なんて誰一人思ってもいない。
だからそれ以外の部分で相手を抑え、失点防ぎ、チームに力を与え続けることが出来たのである。
それでも、やはり全ての時間で彼らを抑えたかったことだろう。
どうすれば上回る部分を抑えられたのか。
あの失点の場面でどうしてたら相手を抑えられたのか。
「これから、自分は、グループは、チームは、どう対応すれば抑えられるようになるのか」
実は、この強い思いそれこそが、この試合で得れた最大で最高の収穫である。
上回る力をカバーする力(術)はそこから生まれてくる。
攻撃陣に関しても、前半からハイパフォーマンスを維持してくれた。
開始直後からの4度の決定機を確実にものにできていれば、その後の展開に余裕が生まれたのかもしれない。
ただ、そうしたチャンスを開始から作り出せるようになってきたことは大きな評価である。
しかし前半の終盤から相手が我々の攻撃を警戒し2重に対応してきてからというもの、その突破口を見出すのに時間がかかってしまった。
得点差が広がるごとに判断の余裕が奪われていったのかもしれない。
冷静さを持ち直してからの残り10分間はとても効果的に展開できていた。
どうすれば早くに対応できたのか、そのことを課題として持ち帰れたのも大きな収穫だ。
3位のトロフィーを掲げるのを拒否した彼らだが、決して敗者ではない。
試合結果表には1-4で負けと書かれてはいる。それでも、「優勝と言う2文字より、トロフィーより、結果より、それよりも相手が手に出来ない
自分達しか手に出来ないものを掴み取ろう」と話したことが彼らは出来ている。
それはどこにも載らない。
唯一、自分自身に残るもの。価値ある51分目である。
今は形ないものかもしれない。それでも、いつしかそれは形となって必ず現れてくることだろう。
その時、この50分間で手にしたものが何だったのかをはっきりと理解できる瞬間になるに違いない。
敗戦を残念とは思ってもいない。
優勝のチャンスだったのにとも思ってもいない。
試合の後に感じたことは、「明日はもっと良くなる」。
それだけだ。