11月27日 ビバ!はまなす荘
宮城県七ヶ浜町で行われた「クラブユース新人戦・東北大会」は予選リーグを2敗2分の成績で終え、決勝トーナメントへは進めなかった。
グループの中でレイソル盛岡が一つ抜けていたが、初日の2試合で勝ちきれなかったのが痛い。
それほど難しい試合でもなかったが、サッカーの理解が低いと自滅してしまう。
技術だけの問題ではなく、頭の面でもサッカーを知っていかなくて苦しくなっていってしまう。
「ビアンコーネは自分たちのコートでボールを動かしていることが殆どだった」
まさにその通り。自チームのサッカーを表すのに的確な言葉だった。
宿舎となった「民宿はまなす荘」でのミーティング会場で、一人の選手が一日目の自チーム分析を行ったコメントである。
何のためにボールを動かすのか。なぜボールを動かしたのか。ボールをどうしたいのか。目的の理解が不足していたり、目的そのものをはき違えてしまうとこのようなサッカーになってしまうのだ。
そこから答えを導き出すのには、そう時間は要らなかった。
何のためにがはっきりと理解できていれば、後はその選手の技術・判断力次第である。2日目の最終戦。直前の決定機を外したかと思えば、後半のロスタイムにしなくていいミスパスから失点し劇的な逆転負け。結果だけを聞けば成長がないなと思われるかもしれないが、私自身はこの試合面白く見さしてもらった。「何のために」をしっかりと理解しながら判断している姿が一番見られたからである。判断が悪く結果的に同じことを繰り返していた場面もあったが、それはまだ判断の力と技術の不足が原因。
ミスが多いのも、何のためにを実践しようとするからで。
こういう負け方するときもあれば、こういう勝ち方をするときもあるのよ。
はまなす荘に泊まれたことだけが今大会の収穫かなんて誰かに言われそうだったが
2日間でサッカーをより知り、選手として更なる成長をできた2日間だったと言える。
余談だが、「はまなす荘」は私が経験してきた民宿の中で一番の旅館だった。めしは美味いし、布団は羽毛でふわふわ。風呂もきれいでジェットバス。目の前に広がる太平洋からは朝の恩恵が我々を後押ししてくれた。また女将さんもとても優しく温かい。気遣いの心も素晴らしかった。何かの機会を作ってでも、もう一度泊まりに行きたいものだ。
最後に、余談にできない話がひとつ。
ミーティングの最中、あろうことか一人の選手が半寝していた。真っ赤に輝く朝陽に向かって「優勝するぞ!」と一人で叫んだ彼にみんなが冷たい視線を送ったのも分かる気がする。ちなみに彼自身の話だが、中学校では彼の席に順番待ちか出るほど学校中の人気者らしい。そんな彼だからこそ反省の意味もこめて近々頭を丸めてくるに違いない。